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Interview #03 安川元也(安川接骨院総院長、全国地域育整協会代理理事)/ 前編

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成長期の子どもたちの丈夫なカラダをつくるゼリー「BeinBein 骨+」。カルシウムの吸収に必要な栄養素を詰め込んだゼリーを“毎日のおやつ”にするメリット、丈夫な骨をつくるために必要な習慣について、発案・企画した田中啓之「BeinBein」製造販売会社、「Octroll」(オクトロール)が、子どもの育成に力を注いでいる「安川接骨院」総院長、全国地域育整協会代理理事の安川元也さんと対談しました。

 


子どもたちの可能性を広げるために、僕らができること。

 

田中啓之 以下 田中)我々は、子どものヘルスケアやサポートに関連したブランドを作りたい、という想いで〈sikksakk〉を立ち上げました。ノルウェー語で「ジグザグ」という意味なんですけれども。人生にはいろいろと平坦ではない道があるなかで、子どもたちがよきチャレンジをするためのサポートをしていきたいという想いがあります。そのプロジェクトの第1弾として、丈夫な骨やカラダをつくるためのゼリー「BeinBein +」を開発しました。安川先生は接骨院を営んでいらっしゃるなかで子どもたちの可能性を広げる努力をされていらっしゃることと思います。具体的なご活動として、どういったことをされていらっしゃるのでしょうか?

 

安川元也 以下 安川) 私の父が接骨院を営んでいて、自分が2代目です。接骨院は、ケガをしてからの関わり合いとなるのが常です。地域の子どもたちがケガをして、涙を流した後に接するということに思うところがあり、「ケガをしない地域づくり」をコンセプトに活動しています。行政と連携を取りながら、近隣の小学校、保育園、スポーツチームに出向いて子どもたちに向けて講習をやっています。それが、「一般社団法人 全国地域育整協会」の始まりです。活動の軸となるのは、近年問題となっている子どもの運動能力の低下を地域で包括的にサポートすること。そうした活動を続けることで「予防医療」をしっかりやっていこう、と。

田中)まさしく予防をすることで、子どもたちの将来の選択肢が広がりますよね。「BeinBein 骨+」も子どもたちの選択肢を広げるためのツールになってほしい、という想いがあります。そうした部分は活動指針の共通点ですね。

 

 

きちんと栄養を摂るために、サービスを使ってもいい。

 

安川)地域活動をやってみて実感するのは、親御さんたちが「栄養を学んだ」「栄養の知識が増えた」というところで止まってしまっていること。結局は、得た知識を食生活に落とし込むところまで徹底されていないんですよね。栄養を学べば学ぶほど、実践で作る食事に反映することに躓いてしまうという現実があります。そうなったときに僕たちが伝えているのは、「何かのサービスを利用しよう」ということ。本来は食事で摂りたいけれど、なかなかそれが難しかったりしますよね。だから、サービスを使っていかに手軽に栄養を摂るかが大切なんです。多くのお母さんたちは、ちゃんとした食事を摂らなきゃいけないという強迫観念があり、選択肢を狭めているんです。だから、仕出しのお弁当やサプリメントを活用することに意味がある。そうしたことは、食育を地域に広める中で、いちばん大きなミッションだと僕たちは思っています。便利って悪くないんですよ。でも、先人の人たちは便利になることをネガティブに捉えるんですよね。「BeinBein 骨+」はおやつ感覚で栄養を摂るという選択肢を与えてくれていますよね。お母さんたちの「あったら、嬉しい」を叶えてくれるサービスだと思います。

 

田中)ありがとうございます。おやつ感覚で摂ってもらえたらいいな、という願いがありますね。

安川)当院は育ち盛りのお子さんの成長支援以外に、思春期の女の子のケアもしています。お子さんに向き合っていて感じるのは、お子さんに余裕がない家庭は多くの場合、お母さんにも余裕がないんですよね。お母さんが生活に追われているといろんなことに対してネガティブになってしまう。実は、意外とそのしわ寄せをいちばん受けているのは、子どもなんです。本当に子どものカラダをより良くしようと思ったときに、僕たちがやろうとしていることは、お母さんの救済なんですよ。彼女たちは本当に時間がないなかで、たくさんのタスクがある。そうした生活を送っていて、ある種の余裕をもたらしてくれるのがサプリメントだと思っています。カラダにもよくて、なおかつ生活に余裕が生まれる。いいことが2つ重なっていると思います。子どもたちは自分でご飯を作れないですから。でも、ゼリーを食べるということは継続できること。そうした習慣を取り入れることは、とてもいいことだと思います。

 

 

子どもらしい健康なカラダを導くために。

 

田中)「全国地域育整協会」を運営されるなかで感じる課題について教えていただけますか?

安川)大人が当たり前にできることができない子どもが増えています。たとえば、しゃがむことができなかったり、ケンケンやスキップができなかったりするように。「子どものロコモティブシンドローム(ロコモ)」といって、運動器の障がいのために立ったり歩いたりするための身体能力(移動機能)が低下した状態の子が10人中4人いたりします。実はそういうカラダは、0歳から10歳になるまでに積み上がってきているものなんです。そういう子のケガは治った後にも残っていて。だからケガを治す以前に、子どもらしい健康なカラダに戻してあげることが、本来、医療従事者がやるべきことだと捉えています。 

 

田中)なるほど。可動域が狭いので、結果、ケガにつながりやすいということですね。

安川)ふだん、カラダを使っていなくて急にスポーツをすると、ほかの部位を動かすことになり、それによってケガをしてしまうこともあります。それは、生活様式が変わってきていてカラダを動かす習慣が無くなってきてしまっていることが一因としてあります。本来、子どもにとってカラダを動かすことはハッピーなことなんです。公園で遊んでいて、走り回っている子で暗い顔をしている子はいないですよね。子どもがハッピーを追い求めると、カラダは強くなるし、本来の動きが獲得できるようになるんです。けれども、いまは室内で動画を観ることが子どもたちのハッピーになってしまっている。日頃、運動していない子どもたちがケガをして、接骨院に来ることになる。検査すると特にカルシウムと鉄分が足りない子が多いんですよ。76%の子がカルシウムの摂取不足で、鉄分に関しては90%の子が足りていないという状況。本来、摂取するべき量の半分くらいのレベルになってしまっていたりしています。ビタミンやミネラルの不足は、結構深刻な問題です。

 

田中)そうですね。コロナを経験した後は、全体的に数値が悪くなるような傾向にありそうです。意識が高くなって良くなった子と、すごく悪い子と2極化していたりしますね。

 

 

カルシウムやミネラルを摂ることの意義。

 

安川)風邪をひかないように「ビタミン摂ろうよ」とは言いますが、健康的であるために「ミネラル摂ろうよ」とは言わないですよね。でも実はミネラルが不足すると、生命に関わってしまう。ミネラル不足がもたらす問題は深刻なんです。

田中)「BeinBein 骨+」にはカルシウムはもちろんのこと、カルシウムをしっかり吸収できるような栄養素として鉄分、ミネラル、マグネシウムを配合しています。ミネラル不足はカラダにどのような影響を与えるのでしょうか?

安川)ミネラルは脳の働きにすごく関係があります。脳の中の幸福ホルモンを出すのにも、ミネラルがすごく大切で。自己肯定感が落ちてしまったり、我慢ができないのも実はミネラル不足が関係したりするものなんです。たとえば、話を聞いているときに小学生はだいたい20分もすると集中できなくなります。それもミネラルが不足していることが原因かもしれません。

田中)そういった問題を抱えているお子さんに出合ったとき、先生はどのようにアプローチされていますか?

安川)まずは、足りない栄養素に関係ある食品が5つあったとしたら、「どれがいい?」と質問して、子どもにチョイスしてもらいます。でも、それを1、2週間摂り続けると、やがて飽きてくるんです。だから、食品だけではなく、おやつで摂れるものを加えて、栄養素のレパートリーを広げてあげるようにしています。そうしたとき、サプリメントが有効です。

 

田中)「BeinBein 骨+」はぶどう味と青りんご味があります。1カ月分を30日分ではなくて、24個にして販売しています。それには一応、意味があって。毎日食べると飽きてしまうかもしれないし、週に1回は、食事で摂ってもらう余白を持ってほしいというメッセージを込めています。

安川)子どもにとってアイスはご褒美だから、冷凍してアイスにして食べるのも良さそうですよね。1日頑張ったご褒美にピッタリだと思います。これなら、お菓子を食べても親から怒られないですしね。子どもの味方になってくれると思います。

 


 

安川 元也
安川接骨院総院長、全国地域育整協会代理理事。「子供のロコモ予防、子供のケガ予防」をテーマに教育機関、公的機関で講師を勤め、行政や教育機関、競業連盟と共に子供のスポーツ障害の予防に取り組む。また、世界水泳、アジア水泳、日本選手権メダリストやジュニア選抜合宿のトレーナーも兼任している。


田中啓之
〈sikksakk〉事業部代表、「Octroll」株式会社代表。大手商社で食料品の新規開発をアジア・オセアニア各国にて主導。2016年にビジネスパートナーのノルウェー人Frode Bohan氏と出会い、北欧の自然と共存する生き方に感銘を受ける。北欧の高度な研究によるエビデンスに基づいた自然由来の素材や日本の優れた素材を世界に届ける活動をしている。


写真:Shin Hamada
文:Seika Yajima